[テーマ文献①]Hsu DS, Wang HJ, Tai SK, et al. Acetylation of snail modulates the cytokinome of cancer cells to enhance the recruitment of macrophages. Cancer Cell. 2014 Oct 13;26(4):534-48.
[テーマ文献②]Hwang WL, Jiang JK, Yang SH, et al. MicroRNA-146a directs the symmetric division of Snail-dominant colorectal cancer stem cells. Nat Cell Biol. 2014 Mar;16(3):268-80.
「Summary」Snailは発生過程において重要な転写因子として1991年に初めて報告され,それ以降,癌幹細胞の特性である上皮間葉移行(epithelial-mesenchymal transition;EMT)の誘導因子としても知られるようになり,現在に至るまで世界中で広く研究されてきた。近年になり,EMT以外にも,Snailが癌幹細胞の細胞分裂様式を制御することが報告され,また,腫瘍関連マクロファージを誘導して腫瘍免疫に関与していることが明らかとなった。癌研究で特に注目されるこれらの分野において,Snailのもつ多様な機能が徐々に解明されつつあり,今後,新たな癌治療への応用が期待されている。本稿では,この近年報告された新しい知見を中心に,Snailについて概説する。
「Key words」Snail,上皮間葉移行,癌幹細胞,非対称性分裂,腫瘍関連マクロファージ
[テーマ文献②]Hwang WL, Jiang JK, Yang SH, et al. MicroRNA-146a directs the symmetric division of Snail-dominant colorectal cancer stem cells. Nat Cell Biol. 2014 Mar;16(3):268-80.
「Summary」Snailは発生過程において重要な転写因子として1991年に初めて報告され,それ以降,癌幹細胞の特性である上皮間葉移行(epithelial-mesenchymal transition;EMT)の誘導因子としても知られるようになり,現在に至るまで世界中で広く研究されてきた。近年になり,EMT以外にも,Snailが癌幹細胞の細胞分裂様式を制御することが報告され,また,腫瘍関連マクロファージを誘導して腫瘍免疫に関与していることが明らかとなった。癌研究で特に注目されるこれらの分野において,Snailのもつ多様な機能が徐々に解明されつつあり,今後,新たな癌治療への応用が期待されている。本稿では,この近年報告された新しい知見を中心に,Snailについて概説する。
「Key words」Snail,上皮間葉移行,癌幹細胞,非対称性分裂,腫瘍関連マクロファージ