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Catch Up 分子生物学

解明されるSnailの機能

波多豪今野雅允工藤敏啓水島恒和佐藤太郎山本浩文石井秀始土岐祐一郎森正樹

大腸がんperspective Vol.3 No.1, 42-45, 2016

[テーマ文献①]Hsu DS, Wang HJ, Tai SK, et al. Acetylation of snail modulates the cytokinome of cancer cells to enhance the recruitment of macrophages. Cancer Cell. 2014 Oct 13;26(4):534-48.
[テーマ文献②]Hwang WL, Jiang JK, Yang SH, et al. MicroRNA-146a directs the symmetric division of Snail-dominant colorectal cancer stem cells. Nat Cell Biol. 2014 Mar;16(3):268-80.

「Summary」Snailは発生過程において重要な転写因子として1991年に初めて報告され,それ以降,癌幹細胞の特性である上皮間葉移行(epithelial-mesenchymal transition;EMT)の誘導因子としても知られるようになり,現在に至るまで世界中で広く研究されてきた。近年になり,EMT以外にも,Snailが癌幹細胞の細胞分裂様式を制御することが報告され,また,腫瘍関連マクロファージを誘導して腫瘍免疫に関与していることが明らかとなった。癌研究で特に注目されるこれらの分野において,Snailのもつ多様な機能が徐々に解明されつつあり,今後,新たな癌治療への応用が期待されている。本稿では,この近年報告された新しい知見を中心に,Snailについて概説する。
「Key words」Snail,上皮間葉移行,癌幹細胞,非対称性分裂,腫瘍関連マクロファージ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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