画像診断との対比で学ぶ大腸疾患アトラス
微小癌
掲載誌
大腸がんperspective
Vol.3 No.1 4-9,
2016
著者名
藤井隆広
記事体裁
症例
/
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
消化器外科
媒体
大腸がんperspective
「症例1」当院では2008年11月より盲腸からの抜去時には,NBIによる観察を行ってきた。白色光観察による平坦・陥凹型腫瘍の発見は困難であり,淡い発赤などの色調差,血管透見像の消失,粘膜不整など,わずかな粘膜異常を捉えるというプロセスの眼が必要であった。NBIが登場した当時の課題であった光量不足は,現在のハイビジョンスコープや光源装置の開発により,視野良好のもとbrownish areaに注目した観察により,多くのⅡcやLST-NGが発見されつつある。本病変では,陥凹面は褪色調で,陥凹辺縁隆起部はbrownishに認識され,この所見をO-ring signと呼び,NBI観察によるⅡc発見のマーカーとしている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。