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Q&A レジデントのための診療のEssence

Q.直腸癌術後の排尿障害は,どのような機序で起こるのですか? どのような治療法がありますか?

道面尚久

大腸がんperspective Vol.2 No.4, 62-64, 2016

「Answer」
骨盤内の自律神経が障害を受けるために起こります。障害の程度が軽い場合にはα遮断薬やコリン作動薬などの薬物療法が行われ,残尿量が多い場合には間欠導尿が推奨されます。
「はじめに」骨盤内手術においては,排尿に関与する神経系に影響を与えることが多くあります。悪性腫瘍に対する手術の場合,根治性の問題から神経障害を容認せざるを得ない場合があります。しかし,排尿障害はQOLを著しく低下させるのみならず,腎機能障害,感染などのlife-threatening diseasesを発生させる可能性もあり,術前の十分な説明と術後の適切な治療が大切です。
「直腸周囲の自律神経」下部尿路に分布する神経は,交感神経幹から分枝する下腹神経と副交感神経が中心となる骨盤内臓神経が骨盤神経叢を形成し膀胱を支配しています。これらの神経はさらに,尿道括約筋や陰茎・陰核に分布し尿禁制や性機能にも関与しています(図1)1)。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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