「Summary」細胞周期とは細胞が分裂する際の一連の過程を指し,1953年にその概念が提唱されて以来,さまざまな調節機構が報告されている。またがん細胞は一般に細胞周期の調節機構に破綻をきたし,細胞の異常増殖を起こした状態であると考えられる。一方で,既存の抗がん剤や放射線治療は細胞周期を回っている細胞に対しての効果を示すが,がん幹細胞のような静止期に止まる細胞には治療抵抗性を有する。現在,がん治療の面からも細胞周期との関係が注目されている。
「Key words」細胞周期,R点,チェックポイント,がん,静止期維持
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