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THEME これからの脳卒中・循環器病の診療治療体制 Special Articles

脳卒中・循環器病対策基本法と脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画:日本循環器学会

前村浩二

Cardio-Coagulation Vol.9 No.4, 15-21, 2022

脳卒中や心臓病などの循環器病は,その多くが高齢者に発症し介護を必要とする疾患の上位を占めるため,健康寿命の延伸のためには循環器病への対策はきわめて重要である。日本脳卒中学会と日本循環器学会は関連学会とともに2016年から「脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画」を策定するとともに,脳卒中と循環器疾患に関する基本法の制定を働きかけてきた。そして,2019年12月に待望の「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中,心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」(脳卒中・循環器病対策基本法)が施行された。「脳卒中・循環器病対策基本法」で取り組むべき具体的な施策は循環器病対策推進基本計画として策定され,さらに都道府県の実状に合わせた都道府県循環器病対策推進計画が策定されている。今後,「脳卒中・循環器病対策基本法」と「脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画」が車の両輪となり,循環器病に対する対策が大きく進歩すると期待される。
「KEY WORDS」循環器病,予防,医療体制,登録事業,健康寿命

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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