THEME 超高齢者の心房細動診療 Special Articles
年齢という数字はどこまで意味をもつか?
Cardio-Coagulation Vol.7 No.2, 15-20, 2020
日本をはじめとする先進諸国では人口ピラミッドが大きく変化し,超高齢者が増加するとともに医療においては患者群として大きな一群を占めつつある。この患者層は,フレイル,腎機能障害をはじめとするmultimorbidity,そしてそれに伴うpolypharmacyが共存した状態で,一つひとつの疾患への対処においてこれまでのクリニカルエビデンスに立脚したガイドライン診療が行いにくくなっている。そもそも,このような“超高齢者とは何か”という定義を考えたとき,その基本となる年齢はもはやこれまでの意味を喪失しつつあることは,多くの医療者が勘づいているはずである。“老化は線形ではない”……この古くて新しい事実を改めて知ったとき,医療者は“年齢”をどのように用いるべきだろうか。
「KEY WORDS」年齢,超高齢者,フレイル,生物学的年齢,見た目年齢
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。