心房細動に対するカテーテルアブレーション治療はこの20年間で飛躍的に進歩し,現在はリズムコントロールの有力な治療選択肢となっている。臨床医にとって心房細動はcommon diseaseであり,一般的に遺伝性の少ない疾患と考えられてきた。しかし,近年のゲノムワイド関連解析(GWAS)を用いた研究により,心房細動の発症に遺伝的要因が関与することがわかってきた。
本稿では,このような遺伝学的な情報が心房細動アブレーションにどのように役立つかに焦点を当てて述べる。
「KEY WORDS」心房細動,カテーテルアブレーション,ゲノムワイド関連解析,コモン一塩基多型,リスクアレル