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THEME 出血性合併症の既往を有する心房細動例へのアプローチ Special Articles

経皮的左心耳閉鎖術の実際

原英彦

Cardio-Coagulation Vol.6 No.3, 32-37, 2019

経皮的左心耳閉鎖術は,わが国では2019年2月にWATCHMAN左心耳閉鎖システム(Boston Scientific社)の薬事承認を得ることができ,いよいよ開始される治療である。このデバイスは米国を含む世界各国ですでに臨床応用され,大規模臨床研究でワルファリンに対する統計学的有意差を治療後約4年目における総死亡,心血管死亡を減らすことにおいて証明した1)。その主な理由は,ほとんどの症例で抗凝固薬を中止できたためである。直接作用型経口抗凝固薬(DOAC),カテーテルアブレーションが普及した現在でも高齢者ではアブレーションの有効性も低くなり,出血リスクが高い患者では抗凝固療法も困難となるため,有効な治療法がない症例に遭遇することも実臨床では度々ある。認知症で厳格な薬剤コントロールが難しくなったり,転倒リスクが高かったりする高齢者では,厳格な内服コントロールを要する抗凝固療法にも限界がある。そういった心房細動患者に向けての脳梗塞予防治療の1つのオプションとして世界中で広まりつつあるのが,経皮的左心耳閉鎖術である。
「KEY WORDS」心房細動,心原性脳塞栓症,左心耳,WATCHMAN,経皮的左心耳閉鎖術

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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