心房細動に対して抗凝固療法を実施する場合,心原性脳塞栓症予防というベネフィットと出血性合併症のリスクを考慮しなければならない。そのためのリスク評価としてこれまで多くの塞栓症および出血のリスクスコアが開発され,その結果心房細動に対する抗凝固療法の実施率は高まったが,いずれのリスクスコアも欧米で開発されており,予測能は60%程度である。現在日本のガイドラインでは塞栓症リスクスコアとしてCHADS2スコアが採用されているが,CHADS2スコアが作成された当時の医療は現在の日本の医療と大きく異なる。こうしたリスクスコアを日本人に当てはめて,果たして抗凝固療法適応例を適切に選択できるのだろうか。本座談会では,「心房細動リスクスコアと日本人」をテーマに,心房細動領域のエキスパートの先生方にご討議いただいた。
THEME 心房細動リスクスコアを整理する Round Table Discussion
心房細動リスクスコアと日本人
掲載誌
Cardio-Coagulation
Vol.4 No.2 6-14,
2017
著者名
山下 武志
/
鈴木 信也
/
小谷英太郎
/
赤尾 昌治
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
媒体
Cardio-Coagulation
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。