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特集 アンチエイジングから骨代謝を考える

2.糖尿病と骨粗鬆症

Close relationship between diabetes and osteoporosis

山本昌弘杉本利嗣

Anti-aging Science Vol.7 No.1, 23-28, 2015

「Ⅰ はじめに」加齢により増加する疾患の1つに骨粗鬆症がある.平成25年国民生活基礎調査の概況によると要支援・要介護が必要となった原因において骨折・転倒は上位に位置し,また骨粗鬆症による骨折後の死亡リスクが高いことから(図1)1),骨粗鬆症の予防は,高齢者の生活の質の維持や生命予後の向上において重要な課題である.糖尿病患者では,1型および2型の糖尿病病型にかかわらず,非糖尿病患者より大腿骨近位部骨折の相対リスクが有意に高いことが近年のメタ解析により明らかにされており(図2)2)3),骨代謝に対するアンチエイジングの戦略上,糖尿病への対策は重要である.本稿では高齢者で増加する2型糖尿病について,その骨粗鬆症の特徴について概説する.
「Key Words」骨質,骨密度,椎体骨折,終末糖化物質,低骨代謝回転

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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