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特集 アンチエイジングから高齢者高血圧を考える

3.高齢者高血圧と血管機能

Hypertension in the elderly and vascular function

小原克彦

Anti-aging Science Vol.6 No.1, 18-24, 2014

「I はじめに」 加齢とともに血管機能は, 大きく変化する. 加齢に伴い大動脈を始めとした動脈stiffnessの増大が主要なメカニズムとなる収縮期高血圧が, 高齢者高血圧の最大の特徴である. 本稿では, その病態と機能について概説する. 「II 高齢者高血圧の病態」 心収縮に伴う拍動が長期にわたり大動脈などの弾性動脈に作用する結果, 弾性線維であるエラスチンの疲弊, 断裂, コラーゲンの増生やカルシウムの沈着などを来す1). 大動脈におけるエラスチン層の断裂により, 耐圧性組織が障害され血管の拡張が起こる. さらに, 圧刺激が, 硬いコラーゲン線維に直接伝達することにより, 血管の硬化が起こる1). 一方, 末梢の筋性血管では, 伸展刺激が小さいため, 加齢に伴う弾性線維の障害は認められない1). 弾性血管に認められる機能障害は, 血圧緩衝能の低下や導管機能の障害を来す. 血圧緩衝機能の低下により, 収縮期大動脈への血液貯留が障害され, その結果, 拡張期に大動脈のリコイルによる末梢への血流が減少する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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