【特集 アンチエイジングから高齢者高血圧を考える】
1.高齢者高血圧の降圧値,降圧薬
Appropriate blood pressure and drugs for hypertension in the elderly
掲載誌
Anti-aging Science
Vol.6 No.1 8-12,
2014
著者名
竹屋泰
/
楽木宏実
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
糖尿病
/
腎臓
/
骨・関節
/
アンチエイジング
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
整形外科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
Anti-aging Science
「I はじめに」 「人は血管とともに老いる」と言われるように, 動脈硬化はエイジング(加齢)による血管の老化に起因しており, 高血圧, 脂質異常症, 糖尿病などの生活習慣病がその進行を加速させる. 老化を総合的な生活機能の低下と捉えれば, 動脈硬化性疾患や心不全の原因となる高血圧はまさに老化促進因子であり, したがって高血圧治療はアンチエイジングであると考えられる. また, 80歳以上の比較的健康な高齢者を対象に降圧治療をプラセボと比較したHYVET(hypertension in the very elderly trial)1)において心不全発症を有意に抑制したという事実は, 超高齢においてもアンチエイジングが可能であることを示唆している. 実際, 高齢者においても最終降圧目標達成のために積極的な治療を行うことが基本であるものの, 実臨床において高齢者に対して降圧目標を達成することはそれほど容易ではない.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。