【特集 アンチエイジングから血栓症を考える】
4. 抗血小板療法と抗凝固療法との併用
掲載誌
Anti-aging Science
Vol.5 No.1 26-29,
2013
著者名
西田俊彦
/
平山 篤志
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Anti-aging Science
「I はじめに」心房細動は臨床の現場で高頻度に診る不整脈の1つである. 本邦では心房細動罹患者数が100~200万人といわれ人口の約1~2%が罹患しているといわれており, 年齢とともに増加し性別としては男性に多く, 80歳以上では男性で4%, 女性で2%を超えているといわれている1)(表1). 大規模試験の結果から約半数に高血圧症を合併し, 虚血性心疾患をはじめ, 糖尿病, 心不全, 甲状腺機能亢進症などに合併することも多い. また, 食生活など生活習慣の変化により虚血性心疾患やアテローム性脳梗塞などの脳心血管系の疾患も増加傾向にある. 前者は主に抗凝固療法を必要とし, 後者は主に抗血小板療法を必要とする. 患者数の増加に伴い両者を合併することが増えてきている. 合併した場合の治療方針としては抗凝固療法および抗血小板療法の併用であるが, 高齢者の場合で特に高血圧症などを有している場合には出血性イベントの発症が懸念される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。