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Theme 新しいドラッグデリバリーシステムによる抗悪性腫瘍薬 Pharmacogenomics and biomarker

リキッドバイオプシーを用いた個別化医療:CIRCULATE-Japan

谷口浩也

がん分子標的治療 Vol.19 No.2, 101-103, 2022

治癒切除後大腸がんに対する術後補助化学療法は,再発リスクを低減する一方で,感覚性末梢神経ニューロパチーなど長期毒性が懸念される。われわれは,CIRCULATE-Japanと名づけた新しいタイプの複合型臨床試験プロジェクトを開始した。GALAXY試験は,外科的治癒切除が可能な臨床病期Ⅱ~Ⅳ期または再発大腸がん患者を対象に,微小残存腫瘍検出のためにctDNAモニタリングを行う観察研究である。VEGA試験は,GALAXY試験で治癒手術後4週目にctDNA陰性となった高リスクステージⅡまたは低リスクステージⅢの結腸がん患者を対象に,経過観察とCAPOX(カペシタビン+オキサリプラチン)3ヵ月間投与とを比較する第Ⅲ相臨床試験である。また,ALTAIR試験は,標準的な術後補助療法の実施のあとctDNA陽性を示した患者を対象に,プラセボとトリフルリジン/チピラシルとを比較する第Ⅲ相臨床試験である。これらの試験の成功により,ctDNAステータスに応じた術後補助化学療法の真の個別化が実現される。
「KEY WORDS」大腸がん,術後補助療法,微小残存腫瘍,循環腫瘍由来DNA,精密医療

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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