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Theme 新しいドラッグデリバリーシステムによる抗悪性腫瘍薬 Pharmacogenomics and biomarker

悪性リンパ腫に対するPI3K阻害薬

福原規子

がん分子標的治療 Vol.19 No.2, 86-90, 2022

ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)は,B細胞受容体(BCR)シグナルの1つであり,B細胞リンパ腫の生存や増殖に重要な役割を果たしている。PI3Kδは主に白血球に発現することから,慢性リンパ性白血病や濾胞性リンパ腫を対象にPI3Kδ阻害薬が開発されている。PI3Kδ阻害薬の有効性は,Bリンパ腫細胞のBCRシグナルを標的とする機序だけでなく,制御性T細胞の抑制に起因する免疫療法としての側面も示唆されている。
「KEY WORDS」PI3Kδ阻害薬,慢性リンパ性白血病,濾胞性リンパ腫,免疫学的有害事象

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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