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M-Review

Cancer biology and new seeds

新規Ca²⁺チャネルTRPA1はがん細胞の酸化ストレス耐性を担う

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掲載誌
がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療) Vol.17 No.2 62-65, 2020
著者名
高橋重成
記事体裁
連載 / 抄録
疾患領域
癌
診療科目
腫瘍内科
媒体
がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療)
Key Words
TRPA1チャネル / 酸化ストレス防御 / アポトーシス / Ca²⁺シグナル / 治療抵抗性

酸化ストレスに対する防御機能は,腫瘍の進行および治療抵抗性に大きく関与しており,がん細胞の「アキレス腱」,つまり急所であるといえる。がん酸化ストレス研究の現状は,主に活性酸素種(ROS)を消去する系(抗酸化系)に焦点が当てられている。しかし,抗酸化機能が強化されているにもかかわらず,がん細胞は顕著なROSレベルを示し,ROSの上昇に耐えることができる追加のメカニズムの存在が示唆されていた。2018年にわれわれは,神経系におけるROSセンサーであるTRPA1チャネルが,多くのがん種において過剰発現しており,非標準的(non-canonical)な酸化ストレス防御機構を誘導することを見出した。TRPA1は,従来から知られている抗酸化系に影響を及ぼさないが,ROSを感知し,Ca²⁺依存的な抗アポトーシス経路の活性化を介して酸化ストレス耐性を亢進する。このように,がん細胞は酸化ストレス防御機能を促進するために,神経系のROSセンサーを選択するという革新的かつとても興味深い機構をもつことが明らかになった。
「KEY WORDS」TRPA1チャネル,酸化ストレス防御,アポトーシス,Ca²⁺シグナル,治療抵抗性

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療)2019年12月号(Vol.17 No.2)

◎ 期待される新しい治療法「がん分子標的治療」の最前線の取り組みを,臨床的な観点から紹介します。

◎ 分子標的治療に関わるトピックスをグローバルかつ多面的にとらえ,わかりやすく解説。

◎ 国内外の研究成果を臨床の現場にいち早く伝えることで,がん治療の発展に寄与します。

◎ がんの末期においても治療を決してあきらめない姿勢を伝えます。

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