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Cancer biology and new seeds

がん治療分子標的としてのDNA相同組み換え修復異常

朱明章呉文文太田智彦

がん分子標的治療 Vol.17 No.1, 69-76, 2019

2018年,がんにおける合成致死を利用した最初の薬剤であるPARP阻害薬が日本で承認された。これまでの基礎および臨床研究の成果から,適応の拡大,併用療法など,今後の発展が期待されている。PARP阻害薬による合成致死は,PARPによる修復とこれを補完する相同組み換え修復(HRR)の2つの経路が絶たれることによるが,臨床応用に伴い,耐性獲得などの問題点も明らかになっている。これらの問題点をふまえ本稿では,PARP阻害薬による細胞死誘導メカニズム,耐性獲得メカニズム,耐性克服戦略,克服戦略としても重要なDNA損傷と免疫チェックポイント阻害薬感受性との関係について解説する。
「KEY WORDS」PARP阻害薬,相同組み換え修復,ヒストンメチル基転移酵素阻害薬,グアニン四重鎖安定化薬,免疫チェックポイント阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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