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Theme 分子標的薬の最適な治療シーケンス

非小細胞肺がん EGFR遺伝子変異陽性肺がんに対する治療シーケンス:光と闇

梅山泰裕野崎要瀬戸貴司

がん分子標的治療 Vol.16 No.4, 6-10, 2019

FLAURA試験の結果により,オシメルチニブが上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する1次治療としても使用可能となった。ゲフィチニブ,エルロチニブ,アファチニブと合わせて4種類のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が使用可能となったわけであるが,EGFR-TKI→EGFR-TKIシーケンスを含めてどの薬剤をどのタイミングで使用すべきかは現時点で明らかではない。また,有望な治療効果が報告されている血管新生阻害薬や細胞傷害性抗がん剤との併用や,単剤では効果が乏しいと考えられる免疫チェックポイント阻害薬の活用法など解決すべき課題は多い。治療効果と有害事象のバランスより初回治療としてオシメルチニブを選択するケースが多くなると予想され,すでにオシメルチニブを治療戦略の中心とした臨床試験が現在進行中である。このような臨床試験を通して,EGFR遺伝子変異陽性例に対する最適な治療シーケンスが明らかになることが期待される。
「KEY WORDS」EGFR遺伝子変異,非小細胞肺がん,EGFR-TKI,TKIシーケンス,オシメルチニブ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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