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Theme 免疫チェックポイント阻害薬を用いた併用療法(効果と副作用)

免疫制御分子を標的とした併用療法

佐藤靖祥垣見和宏

がん分子標的治療 Vol.16 No.3, 10-14, 2018

ダイナミックな抗腫瘍免疫応答は,遺伝子変異を伴うがん細胞が直接・間接的に免疫系に影響を与える作用と,それに対する多彩な免疫細胞や間質細胞との相互作用のバランスで制御されている。また,免疫反応は代謝と密接な関係があり,メタボリックチェックポイントも重要である。したがって,T細胞表面に発現している免疫チェックポイント分子に加えて,抗腫瘍免疫反応に関わる多彩な細胞と分子がすべて治療の標的となりうる。これからのがん免疫療法は,免疫制御因子に対する複数の治療を併用する複合的がん免疫療法としての開発が進むと考えられる。これからのがん免疫療法の中心となる複合的がん免疫療法を理解するために,メカニズムに基づいたコンセプトを概説する。
「KEY WORDS」がん免疫サイクル,免疫チェックポイント,メタボリックチェックポイント

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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