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Cancer biology and new seeds

DS-8201

土井俊彦

がん分子標的治療 Vol.16 No.1, 48-51, 2018

DS-8201(trastuzumab deruxtecan)は,トポイソメラーゼⅠ阻害薬(deruxtecan;DX-8951誘導体(DXd))と抗ヒト上皮成長因子受容体(HER)2抗体(モノクローナル免疫グロブリンG(IgG)1)を用いた新規抗体-薬物複合体(ADC)である。日本で行われたfirst-in-human試験ではDS-8201の最大耐用量(MTD)には到達せず,前治療歴のある患者において,DS-8201はHER2高発現例だけでなくHER2低発現例に対しても抗腫瘍活性を認めた。本試験の結果をもとに,第Ⅱ相臨床試験での推奨投与量(RD)は5.4mg/kgまたは6.4mg/kgと決定され,現在第Ⅱ相臨床試験が進行中である。
「KEY WORDS」武装化抗体,抗体-薬物複合体,HER2

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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