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Theme 各臓器がんに対する免疫チェックポイント阻害薬

各臓器がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の現状について 肺がん

道津洋介堀池篤

がん分子標的治療 Vol.15 No.4, 23-26, 2017

近年,進行非小細胞肺がんにおける薬物療法は,driver変異の発見とそれに対する分子標的薬の開発により大きな進歩を遂げてきたが,免疫チェックポイント阻害薬の登場により大きな転換期を迎えている。国内外で行われた臨床試験において1次治療,2次治療ともに免疫チェックポイント阻害薬の有用性が示され,1次治療ではPD-L1≧50%でペムブロリズマブが,2次治療ではニボルマブ,PD-L1≧1%でペムブロリズマブが推奨され,実地臨床でも広く使われるようになってきている。抗PD-L1抗体であるatezolizumabも既治療進行非小細胞肺がんに対して良好な効果を示し,現在国内で承認申請中である。現在も多数の臨床研究,基礎研究が積極的に行われており,さらなるエビデンスの構築により,免疫療法は非小細胞肺がんの薬物療法の大きな柱の1つとして進展していくであろう。
「KEY WORDS」非小細胞肺がん ,免疫チェックポイント阻害薬,ニボルマブ,ペムブロリズマブ ,atezolizumab

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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