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Theme 各臓器がんに対する免疫チェックポイント阻害薬

各臓器がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の現状について 造血器腫瘍

松本憲二中島秀明

がん分子標的治療 Vol.15 No.4, 6-11, 2017

抗PD-1抗体,抗PD-L1抗体,抗細胞傷害性Tリンパ球抗原(CTLA)-4抗体などの免疫チェックポイント阻害薬は,免疫抑制シグナルを阻害することにより抗腫瘍免疫を増強させる。免疫チェックポイント阻害薬は悪性黒色腫,腎がんなどさまざまな悪性腫瘍に対して臨床応用されているが,血液領域でも2016年に再発・難治性古典的ホジキンリンパ腫に対する抗PD-1抗体の使用が承認された。現在,ほかの悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,濾胞性リンパ腫)や成人T細胞白血病リンパ腫,多発性骨髄腫,急性骨髄性白血病,骨髄異形成症候群などに対する臨床試験が進行中で,これらに対する免疫チェックポイント阻害薬の有効性が示されつつある。本稿では,造血器腫瘍における免疫チェックポイント阻害薬治療の現状を概説する。
「KEY WORDS」免疫チェックポイント阻害薬,造血器腫瘍 ,PD-1,PD-L1,CTLA-4

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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