悪性リンパ腫は,2016年に改訂された新しい世界保健機関(WHO)分類において,亜型まで含めると約100種類近くに分類される。一方,多彩な病型にもかかわらず,初回治療は画一的なCHOP療法もしくはそれに類似する治療が依然行われている。近年,悪性リンパ腫各々の病型の背景にある遺伝子異常や細胞内シグナル伝達経路が明らかになり,それらを標的とする分子標的薬の導入も始まっている。まさに,悪性リンパ腫治療は“beyond CHOP”という新時代を迎えている。
「KEY WORDS」悪性リンパ腫/抗CD20抗体/細胞起源/キメラ抗原受容体発現T細胞/抗PD-1抗体