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EPR効果からCAST療法へ
掲載誌
がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療)
Vol.15 No.1 89-90,
2017
著者名
松村保広
記事体裁
抄録
疾患領域
癌
診療科目
腫瘍内科
媒体
がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療)
2016年10月に前田浩先生(崇城大学DDS研究所特任教授/熊本大学名誉教授)とともに思いもかけずトムソン・ロイター引用栄誉賞,化学賞を受賞させていただいた。最初に連絡が来たのは2016年9月8日で,トムソン・ロイター社(現Clarivate Analytics社)には以前,依頼原稿を書いた経験があるのでその存在を知ってはいたが,直後はよく事情が掴めなかった。ただ,その後メディアに発表されてからは,自分の意と異なるところで話が膨らんでいき,メディアの恐ろしさを味わった。騒ぎが収まりかけた10月19日にトムソン・ロイター社の分析官のDavid Pendlebury氏が来日して,都内で授賞式が行われた。その際に分析官にいわれたことは,あの論文をきっかけに基礎から臨床までの広い分野で影響を及ぼしたことに対して評価したということであった。その受賞のきっかけになった文献引用に関して少し調べてみると,全体で4,000を超えていたが,特徴的なのは化学系の雑誌における引用が2,600以上ということであった。また,がんセンターでの治験の論文でも200くらいの引用があった。遺伝子デリバリーやリポソーム製剤など,さまざまなところで引用されていたことに嬉しさと驚きを感じた。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。