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各臓器がんの新しい分子標的 軟部肉腫

がん分子標的治療 Vol.14 No.4, 50-57, 2016

軟部肉腫は希少かつ難治がんの1つであり,進行期では予後は不良である。
大部分の軟部肉腫では化学療法に対する感受性は低く,分子標的治療の開発が望まれる。軟部肉腫における特異的な遺伝子異常としては染色体転座が20~30%程度で認められているが,遺伝子産物の多くは転写因子であり,標的薬の開発は難しい。トラベクテジンはアルキル化薬であるが転座転写因子の機能を阻害し,粘液性脂肪肉腫(MLS)など転座関連肉腫(TRS)に対して特に有効なことが報告されている。遺伝子変異に対する治療としては,消化管間質腫瘍(GIST)のc-kitPDGFR 変異に対するイマチニブをはじめとした分子標的薬の成功に続いて,炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(IMT)や隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)などいくつかの稀な組織型では有効な薬剤があるが,その他の肉腫では開発が進んでいない。また,軟部肉腫でも血管新生が認められ,パゾパニブをはじめとした血管新生阻害薬の効果が明らかになっている。さらに,免疫チェックポイント阻害薬など免疫分子標的薬の開発も進行している。
「KEY WORDS」軟部肉腫,分子標的治療,トラベクテジン,パゾパニブ,転座関連肉腫

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録