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特集にあたって

がん分子標的治療 Vol.14 No.4, 1, 2016

分子標的治療は,「病態形成に関わる特定の分子を標的として,その機能を制御することによる治療法」と定義することができる。すなわち,創薬や治療法設計の段階から分子レベルで標的を定めることが特徴である。慢性骨髄性白血病に対するイマチニブは,t(9;22)転座の産生物であるBCR-ABLの活性抑制を直接狙って設計され,劇的な効果が得られた。現在では,全ゲノム解析,エピゲノム解析などの遺伝子解析の進歩によって得られた多数のゲノム・エピゲノム異常から疾患病態の基本骨格を描くことにより,多くの疾患に対してさまざまな分子が治療標的候補として抽出されている。これには,細胞増殖に関わる変異分子,細胞生存に関わる分子,がん幹細胞特異的な機能分子,その下流シグナルなどの標的が含まれ,それらの標的に対し最新の薬剤設計技術を用いて全世界で開発競争が行われている。

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抄録