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日本癌学会

第74回日本癌学会学術総会

The 74th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association

須河恭敬

がん分子標的治療 Vol.14 No.1, 137-138, 2016

会期:2015年10月8~10日
会場:名古屋国際会議場(名古屋)
「はじめに」第74回日本癌学会学術総会が10月8日から3日間名古屋で開催された。本学会は基礎研究から橋渡し研究,臨床研究まで,広くがん研究の発表の場となっているが,日本癌治療学会,日本臨床腫瘍学会と比べ,基礎研究の割合が多いのが特徴である。近年では徐々に橋渡し研究や臨床研究の割合も増えてきているように思われる。今回の学術総会は「患者に繋ぐがん研究:連携から融合へ」というテーマで開催され,患者へ繋ぐという“出口”を意識したがん研究の重要性や,臨床への応用を想定した産業界とアカデミアの連携の重要性が増してきていることを感じさせられた。分子標的薬の開発に繋がるような研究に関しては,新規の標的となりうる因子に関する基礎的な研究から,実際に臨床での効果を検証しているもの,そして既存の分子標的薬の耐性克服に繋がるような研究など,さまざまな領域の研究が発表されていた。本稿ではその一部について紹介していきたい。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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