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Theme 遺伝子解析に基づく新しい分子標的治療

遺伝子解析に基づくがん治療 肺がん

Cancer treatments based on genetic analyses : lung cancer

宇田川響松本慎吾後藤功一

がん分子標的治療 Vol.14 No.1, 8-12, 2016

「SUMMARY」肺がん領域においては,上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対し,EGFR阻害薬が劇的な効果を示したことから,遺伝子解析に基づく治療開発が行われた。その結果,ALK融合遺伝子,RET融合遺伝子,ROS1融合遺伝子などの新規の遺伝子異常が同定され,それらを標的とした有効な治療薬が開発されているため,肺がんの治療において遺伝子解析は必要不可欠となっている。多くのドライバー遺伝子異常は希少であり,治療開発には効率的な遺伝子スクリーニングが求められる。日本では,全国規模での肺がん遺伝子変異スクリーニング(LC-SCRUM-Japan)により,希少な遺伝子異常を有する肺がんが効率的にスクリーニングされており,遺伝子解析に基づく治療開発が積極的に進められている。
「KEY WORDS」分子標的治療,ドライバー遺伝子変異,遺伝子スクリーニング,LC-SCRUM-Japan,個別化医療

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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