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Theme 免疫療法の今後の発展と課題

新しい免疫療法によるがんの制御

Immunological control of cancer by personalized combination immunotherapy

河上裕藤田知信谷口智憲

がん分子標的治療 Vol.13 No.4, 14-19, 2015

「SUMMARY」抗腫瘍T細胞を最終エフェクターとする免疫チェックポイント阻害療法と培養抗腫瘍T細胞利用養子免疫療法(ACT)が,進行がんに対しても持続的な腫瘍縮小効果を示し,免疫療法ががん治療として大変期待されている。しかし,効果が認められないがん種や症例もまだ多く,抗腫瘍T細胞応答ネットワークにおける重要な調節ポイントを複数同時に制御する複合がん免疫療法の開発や,また治療前の免疫状態には個人差が大きく免疫療法の反応性に関与するので,がん免疫病態の解析によりバイオマーカーを同定し,適切な症例の選択や適切な免疫療法の選択による個別化免疫療法の開発が期待されている。
「KEY WORDS」複合がん免疫療法,個別化,バイオマーカー,免疫チェックポイント阻害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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