世界的にみると,肺炎球菌感染症はワクチン予防可能疾患による小児死亡原因の第1位である1).肺炎球菌は,小児の数10%が保菌している上気道常在菌の1つであるが,中耳腔,副鼻腔,気管支,肺胞などに入り込み,中耳炎や肺炎などを引き起こすことがある.まれに粘膜バリアを超えて血液内に入り,髄膜炎,菌血症,敗血症などの重症感染症となり,これらは侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)と呼ばれている.IPDは,小児期の中で特に2歳以下の乳幼児がハイリスク群である.
小児感染症Q&A
肺炎球菌ワクチン導入後の状況はどのように変化していますか/どのようなときに抗菌薬の予防投与が必要ですか/小児水痘は減っていますか/ノロウイルスの疫学と診断について教えてください
掲載誌
up-to-date 子どもの感染症
Vol.5 No.2 10-18,
2018
著者名
菅秀
/
後藤憲志
/
服部文彦
/
田中智之
/
芳山恵
記事体裁
抄録
疾患領域
小児疾患
/
感染症
診療科目
小児科
媒体
up-to-date 子どもの感染症
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。