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Depression Research Update

治療抵抗性うつ病に対するrTMS療法による左背外側前頭前野―右扁桃体間の機能的結合性の改善

和田真孝

DEPRESSION JOURNAL Vol.10 No.3, 26-27, 2022

うつ病患者の約3割が治療抵抗性を示すとされていますが,治療抵抗性うつ病(TRD)の背景には高い異質性が寄与しており,その病態は未だ解明されていません.TRDの病態解明には臨床的および生物学的な特徴に基づくより精細な比較検討が不可欠といえます.一方,背外側前頭前野(DLPFC)に対する反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS療法)は,TRD患者の約半数に有効性を示す新たな治療法として注目されています.TRD患者においてrTMS療法に対する反応群(TRD-R)と非反応群(TRD-NR)に層別化解析し,それらの生物学的特徴を比較検討することは,同治療機序の解明につながると考えられます.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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