<< 一覧に戻る

うつ病診療のUpdate アンケート・座談会

(座談会)双極性障害の現況

川嵜弘詔神庭重信山田和男

DEPRESSION JOURNAL Vol.4 No.1, 11-17, 2016

川嵜(司会):双極性障害はほかの精神疾患との鑑別が難しく,未治療期間が長い,自殺企図率や再発率が高いといった,多くの課題を抱える疾患です.以前より,統合失調症とともに二大精神疾患の位置づけにありましたが,2011年に日本うつ病学会治療ガイドラインで指針が発表されて以降,本疾患に対する関心はさらに高まりつつあります.今回は,アンケート結果から双極性障害の診断・治療の実態について読み解くとともに,どのように早期適性診断を実現し,適切な治療につなげるかについて神庭重信先生と山田和男先生にお話いただきました.
「双極性障害における診断の状況」
川嵜:日本において「双極性障害」という概念は,2000年代半ば頃から徐々に注目を集めるようになりました.当時はその病名に違和感を覚える先生方も少なくなかったと思いますが,その後,病態研究の進歩や適応を取得した治療薬の増加により,双極性障害を取り巻く環境は大きく変化してきています.

(アンケート)双極性障害の現況/川嵜弘詔

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る