Special Article:特集
アルコール依存症における精神科・内科の連携
2.総論 ―現在から未来―
Frontiers in Alcoholism Vol.12 No.1, 19-22, 2024
アルコール関連疾患は多岐にわたるが,そのほとんどがアルコール乱用と依存形成に基づいて発症する。したがってアルコール関連疾患の対応には内科と精神科のスムーズな連携が求められるが,実臨床の現場では困難な場面も少なくない。国際的にはアルコール関連臓器障害の代表格である肝疾患についても疾患概念や名称変更などを通して,より偏見のない科学的アプローチが目指されている。わが国においても,医療者と社会全体のアルコール関連問題に対する正しい理解と偏見の払拭を推進し,内科と精神科の良好な連携を構築することにより,全人的医療を実践していくことが望まれる。
「KEY WORDS」alcohol-associated liver disease (ALD),metabolic dysfunction-associated steatotic disease (MASLD),MASLD and increased alcohol intake (MetALD),スティグマ,ハームリダクション
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。