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Special Article:特集

新型コロナウイルス禍におけるアルコール問題

5.COVID-19による飲酒習慣の変化についてのアンケート調査

福田貴博

Frontiers in Alcoholism Vol.9 No.2, 30-33, 2021

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行の影響が,世の中のあらゆる生活に影響を与えている。今回,COVID-19流行が一般人の飲酒習慣にどのような影響を与えるのかを知るために,職域を対象に,飲酒習慣(飲酒頻度や1回飲酒量など)に関するアンケートを無記名自記式で行い,383人からの回答を得た。COVID-19に対する緊急事態宣言前に,もともと週4日以上飲酒する者は全体の約4割であり,1回飲酒量が4ドリンク以上6ドリンク未満の者は約2割であった。緊急事態宣言の前後で,飲酒頻度や飲酒量の変化はみられなかった。緊急事態宣言前は飲酒習慣がなかったが,緊急事態宣言後に飲酒するようになった者が6人いた。この調査の結果からは,COVID-19が一般人の飲酒習慣には大きな影響を与えていない可能性が考えられた。
「KEY WORDS」COVID-19,職域,飲酒行動

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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