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特集 アルコール依存症とその他の依存

4.アルコールとゲーム障害

松﨑 尊信

Frontiers in Alcoholism Vol.8 No.1, 28-31, 2020

依存には,アルコール・薬物などの物質使用障害とギャンブル障害などの行動嗜癖があり,それぞれ共通点や異なる点がある。最近,ゲーム障害が新たに行動嗜癖に類されることとなり,物質使用障害,特にアルコールとの関連性についていくつかの研究結果が報告されている。アルコール依存症とゲーム障害では,臨床的には渇望など共通の症状もあるが,好発年齢や物質による化学毒性,ゲームによる視覚・聴覚的刺激など,異なる要因も多い。このような共通点や相違点などの特徴を踏まえつつ,これまで蓄積されてきた物質使用障害の知見が,新たな概念であるゲーム障害の診断や治療法の開発などに繋がるよう,今後もさらなる研究が発展していくことを期待したい。
「KEY WORDS」物質使用障害,行動嗜癖,ゲーム障害,アルコール依存症,アルコール使用障害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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