アルコール関連問題は地域によって大きく異なっており,成人一人当たりの酒類消費量は都道府県によって2倍近い開きがあり,免許保有者あたりの飲酒運転事故件数も4倍以上の差がみられている。また人口当たりの依存症の専門医療機関数は中国・四国や九州・沖縄で比較的高く,人口当たりの全断連会員は中国・四国ブロックが最も高く,AAメンバーの約半数は関東・甲信越ブロックであるなど,依存症に関連する社会資源にも地域差がみられている。一方で全体を把握するにはデータが不十分であり,今後は包括的な調査により実情を明らかにしていくことが必要である。
「KEY WORDS」地域,専門医療機関,薬物療法,自助グループ