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WHITE PLUS~いま,女性医療の領域で起きている注目すべき変化~

女性の筋トレ

谷本道哉

WHITE Vol.8 No.1, 56-59, 2021

筋肉に抵抗(レジスタンス)をかけることで筋肥大・筋力増強を目的として行われる,いわゆる筋力トレーニングをレジスタンストレーニング(resistance training:RT)という.筋はその基本能力が形態に強く依存することから,RTは主に筋を肥大させることで筋力を向上させる狙いで行われる.
筋肥大を目的としたRTとして最も一般的な手法は,中〜高重量(80%1RM:Repetition Maximum, 1回最大挙上重量の80%程度)で中程度の回数(8〜10RM)のトレーニングとされる1).筋肥大を誘発するメカニズムには不明な点も多いが,主なものとして大きな筋張力,筋の微細な損傷といった「力学的刺激」2)と,筋内の代謝物の蓄積,酸素濃度の低下といった「化学的刺激」3)により,筋タンパク合成促進や筋幹細胞の増殖等が起こることが知られている.
やや乱暴な解釈になるが,RTとは「力学的刺激と化学的刺激の2つを与えることで筋肥大を誘発する作業」と考えると,RTのテクニックの理解が容易になる(図1).RTには8〜10RM程度で行う方法以外にもさまざまなテクニックがある.極めて高重量を用いて行うエキセントリックトレーニングやチーティング法などは「力学的刺激」を優先した方法,比較的軽負荷を用いて行うスロートレーニングや加圧トレーニング,ハイレップ法などは「化学的刺激」を優先した方法と解釈してよいだろう.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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