従来の医学研究は個々の臓器や細胞を対象に研究が進められ,多くの臨床につながる知見が明らかにされてきた.一方,近年は,医学研究のアプローチとして,これらの細胞や臓器を統合的に考えていく構成的生命科学の視点からの研究が盛んになってきている.ヒトの体は外界のさまざまな刺激に対して恒常性を保つために,多くの臓器が相互に影響を及ぼしあっている.その中で,骨格筋と骨は,体重の多くの部分を占める重要な器官であり,サルコペニアと骨粗鬆症の診療の重要性を背景に,筋肉と骨の相互関連(筋骨連関)が新しい研究分野として注目されている.本稿では,筋骨連関について最近の考え方を概説する.
特集 女性のサルコペニアを考える
1 筋骨連関のニューサイエンス
掲載誌
WHITE
Vol.8 No.1 9-13,
2021
著者名
梶 博史
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
骨・関節
診療科目
産婦人科
/
整形外科
/
老年科
媒体
WHITE
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。