【特集 女性の健康寿命延伸と健康支援】
              
 2 骨粗鬆症
                  掲載誌
                
 
                  WHITE
                  Vol.4 No.1 21-28,
                  
                    2016
                  
 
                    著者名
                  
  
                          山内 美香
                        / 
                          杉本 利嗣
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          骨・関節
                        
                    診療科目
                  
  
                          整形外科
                        / 
                          老年科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      WHITE
                    
 「はじめに」わが国における骨粗鬆症の推定患者数は,約1,280万人とされる.40歳以上の女性の大腿骨頸部骨密度で診断した骨粗鬆症罹患率は26.5%,実に4人に1人以上の割合である1).70歳以上に限ると2人に1人が骨粗鬆症患者であり,女性診療において避けては通れない疾患である.骨密度測定器の普及や骨粗鬆症治療薬の進歩などにより70~80歳代における骨折発生率は低下を認めるようになってきた2).しかし,高齢者数の増加率はこれを上回るため骨折者数は増加の一途をたどり,2012年の大腿骨近位部骨折者数は推計17万5,700人,女性のみでは13万8,100人となっている2).大腿骨近位部骨折をはじめとした骨粗鬆症による骨折は日常生活動作(activities of daily living:ADL)の低下を来し,要介護となる要因の1つとして極めて重要である.本稿では日本人女性の健康寿命を考える上で,避けては通れない疾患である骨粗鬆症について概説する.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。