実践!チーム医療と診療連携のススメ
天草医療圏の糖尿病診療を支える天草地域医療センターの取り組み
Diabetes Horizons ―Practice and Progress― Vol.4 No.4, 30-35, 2015
熊本県天草市の一般社団法人天草郡市医師会立天草地域医療センターは,天草地域の高度医療および急性期医療を支える中核病院として,天草郡市医師会によって1992年に開設された。地域の病院や開業医,介護関係者との地域連携において中心的な役割を果たしており,特に代謝内科では部長の平島義彰先生が中心となり糖尿病チームのスタッフとともに地域の開業医や行政を巻き込み,二人主治医体制の構築や予防医学に取り組んでいる。今回は高齢化の進む天草医療圏で糖尿病診療の質向上を精力的に推し進める平島先生に,地道に積み重ねてこられた取り組みについてお話を伺った。
「天草医療圏の特徴」
―『Diabetes Horizons』誌で島の医療施設を訪問するのは初めてなのですが,まずは医療圏の特徴について教えていただけますか。
天草市は熊本県下では熊本市,八代市に次いで人口が多い市ですが,炭坑や漁業などで栄えた1940年代に比べると現在の人口は半数以下に減少しており,過疎と高齢化が進行している地域です。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。