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チーム医療の実際

金沢大学Team DiETにおけるチーム医療

篁俊成

Diabetes Horizons ―Practice and Progress― Vol.3 No.1, 30-35, 2014

金沢大学附属病院では,1998年より「Team DiET」との名称で糖尿病治療のチーム医療を実践している。Team DiETの結成当時から中心メンバーである篁 俊成先生は,15年にわたってスタッフ同士,医療チーム同士が有機的にコラボレーションするための工夫を模索し続け,形を変えながら実践してきた。今回の「チーム医療の実際」では,オリジナリティ溢れる一方で,基本に忠実であることをモットーとしたTeam DiETのチーム医療について篁先生にお話を伺った。

名前を付けることから始まったTeam DiET

―Team DiETについて教えてください。
 Team DiETは,金沢大学附属病院の内科医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,理学療法士,臨床検査技師,事務職員等で構成される糖尿病医療チームの名称です。1998年に医師3人と少数の看護師で結成し,症例検討会を行うことからスタートしました。
 過食や肥満,運動不足,ストレスなど糖尿病患者が抱える多くの問題を担当医1人の力で解決するのは困難です。包括的なリスク管理をするためには,医師の診察だけでは共有できない患者さんの思いに耳を傾ける各専門職種の参加が必要不可欠となります。私たちは医師と看護師という小さなチームから始まりましたが,それでは足りないところを埋めてもらう様々なきっかけを契機にメンバーが増えていきました(図1)1)。

その他にも当病院には内科に高血圧,腎,消化器,循環器の4つのグループがありますので,それぞれの専門家との連携,および関連病院や近隣のクリニックとの連携も密に行っています。

―最初は医師と看護師のみでスタートされたのですね。
 最初から多職種にこだわる必要はないと思っています。極論を言えば,2人いればチーム医療を組むことができます。私たちは小さなチームから始まりましたが,「まず形から入ろう」ということではじめに「Team DiET」と名付けました(表1①)。

チーム医療がかたちになってから名前を付けようと思っていては,いつまで経っても活動は進展しません。名前を議論していくなかでもチームが目指す医療が見えてきますし,名前を先に掲げてしまえばそれに伴う内容にしなければならないというプレッシャーを自分たちにかけることにもなります。ですから,チーム結成に限らず,新しいプロジェクトを立ち上げる時には,まず名前を議論するということをお勧めしたいと思います。
 Team DiET のDiETはDiabetes Education and Treatmentの略称です。現在のわれわれのコンセプトは患者さんとタッグを組んで治療に向き合うというものですので,「教育」や「治療」といった一方向性の言葉は少しずれが生じているといえます。しかし,Name firstを実践したことでチームの構想が明確化され,新しい職種の加入にも繋がりました。

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