中咽頭癌の新しい治療戦略/頭頸部癌に対する治療完遂のコツとチーム医療の実際/再発転移性頭頸部扁平上皮癌の最新治療戦略
再発転移性頭頸部扁平上皮癌の最新治療戦略-生存延長最大化のための適正使用-
2 プラチナ製剤抵抗性頭頸部扁平上皮癌に対する免疫チェックポイント阻害薬
頭頸部癌FRONTIER Vol.5 No.1, 34-39, 2017
免疫チェックポイント阻害薬は,悪性黒色腫だけでなく,肺癌,腎癌,尿路上皮癌などにおいてもその有効性が証明されており,他の癌種においても開発が進んでいる1)-13)。頭頸部癌においても有効性が示されており14)15),新たな臨床試験も次々と行われている。プラチナ製剤抵抗性再発転移性頭頸部扁平上皮癌に対するニボルマブの有効性を証明したランダム化第Ⅲ相試験であるCheckMate 141試験の結果を受けて,わが国では2017年3月24日にニボルマブ(オプジーボ®)は「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」に対して効能追加された。同時に厚生労働省からは「ニボルマブ(遺伝子組換え)製剤の最適使用推進ガイドライン(頭頸部癌)について」も発出され,本薬の適正使用における留意事項が通知された。本稿では,CheckMate 141試験の結果を中心に解説し,抗PD-1抗体であるニボルマブの頭頸部癌に対する適正使用について述べる。
「KEY WORDS」ニボルマブ,免疫チェックポイント阻害薬,プラチナ製剤抵抗性頭頸部扁平上皮癌,免疫関連有害事象
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