Basic & Clinical Topics
[臨床①]耐糖能異常症例における糖尿病発症前後の死亡率の変化―Da Qing Diabetes Prevention Study 23年追跡調査の結果から―
掲載誌
DIABETES UPDATE
Vol.6 No.2 20-22,
2017
著者名
高原充佳
/
松岡孝昭
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
DIABETES UPDATE
糖尿病患者は健常人に比べて死亡率が高い。一方,耐糖能異常(impaired glucose tolerance;IGT)症例も正常耐糖能例と比べると死亡率が高いことが,多くの疫学研究によってこれまでに示されてきた。しかし,IGT症例は,そもそも将来の糖尿病発症リスクが高い集団である。すなわち,IGT症例で死亡リスクが高いという事象は,単に同集団が高い確率で糖尿病へと移行し,糖尿病移行例でその後の死亡リスクが上昇しているという側面を捉えているだけの可能性もある。過去の研究では,追跡期間中に糖尿病に移行したかどうかを加味できていないものが多かった。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。