糖尿病入門
日本人2型糖尿病のエビデンスに基づく今後の食事療法―「日本人の食事摂取基準2015年版」を踏まえて―
掲載誌
DIABETES UPDATE
Vol.4 No.2 22-26,
2015
著者名
堀川千嘉
/
曽根 博仁
記事体裁
抄録
疾患領域
糖尿病
/
栄養管理
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
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老年科
/
小児科
媒体
DIABETES UPDATE
「はじめに」食事摂取基準とは,健康増進法(平成14年法律第103号)第30条の2に基づき,厚生労働大臣が国民の健康の保持・増進を図るうえで摂取することが望ましいエネルギーおよび栄養素の量の基準を定めるものであり,5年ごとに改定が行われている。食事摂取基準は健康な個人ならびに集団を対象としており,疾病を有する者には各種疾病ガイドラインが用いられている。一方で,いわゆる生活習慣病予備軍などの「健康な者」と「有病者」の間に属する個人や集団の数は多いものの,疾病の重症化予防に関する指標はこれまでカバーされていなかった。そこで,「日本人の食事摂取基準2015年版」1)の策定目的においては,発症予防とともに「重症化予防」の概念が追加され,食事摂取基準と各種疾病ガイドラインのギャップを埋める試みが行われた(図1)1)。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。