<< 一覧に戻る

糖尿病入門

糖尿病合併症の検査方法

横田太持宇都宮一典

DIABETES UPDATE Vol.3 No.2, 22-27, 2014

「糖尿病性腎症」糖尿病性腎症は従来, 高血糖によって起きる腎機能障害と考えられていた. したがって, 腎症や網膜症など糖尿病細小血管障害は糖尿病に特有の合併症と考えられ, 大血管障害とは一線を画すものと認識されていた. しかしながら, 近年メタボリックシンドロームや慢性腎臓病(CKD)の病態が明らかになるに従い, こうした細小血管障害が高血糖のみに由来するものではなく, 高血圧, 脂質異常症などが危険因子, 増悪因子となることが明らかになるにつれ, 複合的要因による病態をその背景に持つと考えられるようになった. 実際に糖尿病性腎症の第1期(腎症前期)は正常アルブミン尿期とされ, 糖尿病発症から腎症が発症するまでのステージとされているが(図1)1), この間にも, 諸種の病理学的変化が腎臓に生じている. 正常アルブミン尿期にありながらeGFRが低下している病態が存在することを考えても, 1型糖尿病をモデルとして作成されたこれまでの糖尿病性腎症病期分類のみでは, 2型糖尿病の腎症の病態を十分に理解することは困難であった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る