はじめに
以前より経口でブドウ糖を負荷した場合,経静脈的にブドウ糖を投与し同レベルの血糖上昇を再現したときよりも,インスリン分泌が亢進していることが知られている1)。経口摂取によるインスリン分泌促進効果や耐糖能改善効果は消化管から分泌されるGLP-1やGIPによるインクレチン作用を介して引き起こされることがわかってきた。近年,インクレチン関連薬としてGLP-1受容体作動薬やDPP-4阻害薬が多数登場し,糖尿病治療における選択肢が増加し,研究・解明が行われてきた。当初から期待されていた糖尿病コントロール改善効果に加え,インクレチン関連薬は多面的効果により心血管イベントをも抑制することが知られてきている。本稿ではインクレチン関連薬の多面的効果について新旧の知見を紹介する。
全文記事
インクレチン・レッスン
インクレチン関連薬の多面的効果
掲載誌
DIABETES UPDATE
Vol.2 No.2 40-46,
2013
著者名
田蒔基行
/
綿田 裕孝
記事体裁
連載
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全文記事
疾患領域
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
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腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
DIABETES UPDATE
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