はじめに
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は誰もが保有する菌であり,体の各所に常在している。本菌は普段はおとなしくしているにもかかわらず,あるときは牙をむいて感染症の原因となりうる。本菌によって引き起こされる疾患の種類は皮膚の表在性の感染から体内深部の感染症,あるいは食中毒までさまざまである。また,どの種類の感染症においても本菌が分離される頻度は高い。さらに,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant S. aureus:MRSA)の存在は重要であり,近年,市中感染型MRSAも話題となっている。われわれは改めて黄色ブドウ球菌の重要性を認識し,変化を遂げる本菌に対して適切な対応をとれるようにならなければいけない。
全文記事
微生物と感染症診療
黄色ブドウ球菌
掲載誌
感染症道場
Vol.1 No.3 26-37,
2012
著者名
松本 哲哉
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
感染症
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
呼吸器内科
/
脳神経外科
/
整形外科
/
消化器内科
/
皮膚科
/
泌尿器科
/
血液内科
/
麻酔科
/
老年科
/
手術・救急
/
小児科
媒体
感染症道場
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。