はじめに  肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)は,肺炎などの呼吸器感染症や中耳炎などの耳鼻科領域の感染症,および髄膜炎の主要な起炎菌であり,菌血症や敗血症も起こしうる。本菌による感染症に遭遇する頻度は高く,その特徴をよく理解して日常の診療を行うことが重要である。