現在,十二指腸乳頭部癌に対する標準手術は,全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)であり,乳頭部局所切除術のコンセンサスは得られていないといえる(胆道癌ガイドライン)1)。しかし,リンパ節転移や胆管/膵菅への進展を伴わない早期十二指腸乳頭部粘膜内癌で,かつPPPDが過大侵襲となるようなハイリスク症例の場合には,乳頭部局所切除術を考慮せざるを得ない場合を経験する。
本稿では教室における十二指腸乳頭部癌に対する乳頭部局所切除術の成績を明らかにし,早期十二指腸乳頭部粘膜内癌に対する一術式として,乳頭部局所切除術の選択が可能であると考える根拠を述べる。
本稿では教室における十二指腸乳頭部癌に対する乳頭部局所切除術の成績を明らかにし,早期十二指腸乳頭部粘膜内癌に対する一術式として,乳頭部局所切除術の選択が可能であると考える根拠を述べる。