抗うつ薬は以前から神経障害性疼痛に対して,特に三環系抗うつ薬が用いられてきました。しかし,最近はSNRI(セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)の一部には糖尿病性神経障害,線維筋痛症,慢性腰痛症,変形性関節症に伴う疼痛に対しての効果が認められ,慢性疼痛の治療に欠かせない選択肢になってきました1。このように抗うつ薬を運動器疼痛の専門家が処方する頻度は明らかに多くなってきましたが,同時にその副作用についての知識も必要になってきたと思われます。特に,抗うつ薬に特徴的な副作用として知られている賦活症候群,離脱症候群や薬剤性躁転についての理解は鎮痛目的で使用する場合においても重要になります。
Clinical Question Q&A形式で疑問を解決
Question1 「抗うつ薬治療で躁転などの問題があればどう対処しますか?」
掲載誌
Locomotive Pain Frontier
Vol.6 No.2 34-35,
2017
著者名
西原真理
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
診療科目
精神科
媒体
Locomotive Pain Frontier
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。